影郎流地味メガネ お盆明け発売 (その4)
category: 作品案内
厚木出張の前に主要取引店さんあて作品「Frustration」新色の発注書を発送したが、出張から帰ってきたら返信ファックスがカゴいっぱいに届いていた。

 ↓ これが送った発注書の1部


今までインパクトのある作品ばかり作ってきたし我が取引店もそれに慣れっこになっているはずで、逆に地味なメガネの売り方を忘れてしまったのではないかなと心配なのだが作者がこれだけ「地味ですよ」とあらかじめ念を押しているのにこれだけ注文があるのを見ると日ごろのデザインの方向性自体が私の場合ズレているのではないだろうかという心配にもなる。

なにはともあれようやく「Frustration」新色の発送を終えた。
直販の取引店さまには早い店なら今日あたりに。
販売代理店を通している取引店さまや商品管理課などの部署がある取引店さまにはお盆明けに店頭に並ぶだろう。


今回工場から届いたものは総製作予定数に満たない。
IOFT明けぐらいに第2陣が到着するので心配ないが、現時点で残りわずかな色も出てきておりHPの在庫表には△マークが入っているものがある。リピート注文時にはその点御気を付けいただきたい。

さて話は変わるが。
我々がメガネを製作する際にいつも悩むのはカラー毎の製作数の設定だ。
たとえば同じデザインで5色のカラー展開を考える場合、皆様はその5色とも同じ数だけ作ると思っていらっしゃるかもしれないが実はそうではない。
すぐに売れそうな色ならば大量に作り、なかなか売れそうにないけれど絶対外せない色ならば少量に留める。
たとえば作品「フェロモン」の場合ならば「赤」は「緑」の製作数の3倍作ってある。
完成もしていない段階でこの予測を立てるのは実は至難の業なのである。

今回のカラーバリエーションでいえば個人的に好きなcol,73(エンジパール)通称阪急電車カラーは他の色の倍の数を製作してある。

とはいえ今回のカラーバリエーションは全部が売れて当然と思える色使いになっており少々私自身は欲求不満があるのだ。

売れそうにない色だと最初からわかっているのなら作らなきゃいいだろうと思われるかもしれないが、そんなことばかりやっているから欧米諸国のメガネと日本人が考えたメガネの違いが歴然と出てきてしまうわけで、冒険心が一切見られない。
華やかな柄のと、黒や茶一辺倒で保護色ばかり使ったのような違いだ。我々日本のメガネデザイナーが蝶ではなく蛾ばかり作っているからみんな同じメガネに見えてしまう。
中身がどうであれ、素材がどうであれ、こだわりがどうであれ、歴史がどうであれ、
技術力がどうであれ、
パッと見ての違いがないならば私は価値観を見出せない。安い中国製で充分だ。

今回の影郎流地味メガネは私の中での「地味」を研究した成果だが、
中にはこれでも派手に見える方もいて「どの辺が地味やねん!」とツッコミを入れる方もいらっしゃるだろうし、「いつもの影郎さんらしくない作品」と批判される方もいると思う。

ともかく私のこの地味欲求不満病は10月1日のIOFTで発表する作品「POISON4」「Adrenalin」が完成するまで引きずることになるであろう。

Frustrationを派手だと思う人にとっては論外の派手作品が仕上がる。
Frustrationを地味だと思う人にとっては期待を裏切らないと思う。

(余談だが、地味だと批判するやつに限って、今度は派手だと非難するやつがとかく多い。おれは自らの手で作らずに評論だけするやつが大嫌い。)
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